カワズのボードゲーム備忘録

京都在住の両生類が趣味であるボードゲームについて綴るブログです。基本的には所持しているボードゲームの中でも特に好みであるものを紹介していきます。

ガンジスの藩王

ムガル帝国はインド北部にあるヒンドゥスターン平野で発展したと言われる大帝国です。

プレイヤーはそんな繁栄するムガル帝国藩王(ラージャ)、藩王妃(ラニ)となり自らが治める領地を裕福にすることを目指します。

カルマを操作し、最も富と名声を極めた藩王藩王妃がこの国の伝説的指導者となり、ゲームに勝利するでしょう。


ガンジスの藩王 基本情報

プレイ人数 : 2〜4人
対象年齢 : 12歳以上
プレイ時間 : 45〜75分

どんなゲーム?

ダイスをリソースとして使うワーカー プレイスメントです。

ダイスをワーカーとして使うマルコポーロの旅路なんかも名作として知られていますが、このゲームにおいてダイスは資源やお金のような役割を果たしています。(お金は外周のトラックで別に表されていますが。)

余談ですが
僕、カワズは日中働いておりますので、これまではルールなどが比較的簡単な小箱の紹介記事しか書けていませんでした。

そんな中で
「このままでは小箱しかプレイしない小箱大好き両生類だと思われてしまう。それは非常にまずいな。」
と思い、今回初めて大箱について綴っています。

どうせなら大箱の中でもトップクラスに好きなものから紹介したいと思ったので、大のお気に入りであるガンジスの藩王を選択しました。

また、小箱の紹介記事では一部を除いた大まかな内容をお伝えできていましたが、大箱のゲームはいろいろ要素が多いため、その全ては説明することができません

ゲームの雰囲気だけ掴んでいただき、あとは実際に購入したり、ボードゲームカフェでリクエストしたりして楽しんでいただければなと思います。



ボード全景です。
やたらと澄んだガンジス川?が中央に流れていて、何やらマス目の中にこれまた色んなアイコンが書かれています。

手前には宮殿、中央付近には石切場なんかも見えますね。

右側にはラールキラーの中にタージマハルっぽいものやカジュラホの寺院っぽいものがある奇妙な建造物が描かれています…


このゲームの大きな特徴です。
勝利点トラックとお金のトラックがそれぞれ反対向きに走っています。
なぜ反対になっているのか?これにはちゃんと意味があるのですが…


個人ボードです。州タイルを置いて、自分の市場を発展させていきます。


これも個人ボード…
というかカーリー
1人1枚配られます。

カーリーの手の上にサイコロを置けます。カーリーの手からもれない範囲でしかサイコロを持つことはできません。
なので基本ゲームでは10個です。
こうやって視覚的にあと何個持てるかわかりやすいのは非常に優しいですね。


ゲームに使用するダイスです。
の4色です。
もっといっぱいありますが、取り出すのが面倒なのでとりあえずこれだけ。

最初に1色につき1個サイコロを貰えます
このゲーム、サイコロを貰うときはカーリーの手に置く前に振ります。
そして出目を変えないように、こんな風に置きます。

箱絵のようになりましたね。
なんだか滑稽ですが…
僕はこのゲームの箱絵に一目惚れして買ったので、これだけで満足感があります。


このゲームは要素が多いので説明するのは難しいのですが、やることは簡単です。
ワーカープレイスメントなので、最初にこんなワーカーを貰っています。


最初は3人です。(少しずつ増えます。)


これを手番になったら1人ずつボード上に配置していきます。

例えば…

ここは簡単です。
ワーカーを置けばサイコロが貰えます。(貰ったらまず振り、出目を変えないように手元のカーリーの手に置く。)
また、1番右の場所は2金もらってサイコロを振り直せます。

ここはお得な交換ゾーン。特定の色のサイコロを別のサイコロ2個に変えることが出来ます。


ここは何色でもいいので定められた数字のサイコロを支払うことによって、特殊効果が得られる場所です。
例えば1のサイコロを支払いワーカーを配置すれば、スタートプレイヤーの権利と2勝利点貰えます。


ここは石切場と市場です。
最初に「自らの治める領地を発展させる」と言いましたが、石切場にお金を払ってワーカーを置くと、見えている州タイルから1枚選んで自分の個人ボードに置くことができます。

このタイルだと、左上に緑の4のサイコロが書かれていますね。
なので配置するときには緑の4以上のサイコロを支払う必要があります。
(オーバーしてもいいし、2つで4以上にして支払ってもよい。)
更に州タイルの右下に白い建物が書かれていますね。
建物は4種類あって、ボード上にこんな場所もあります。

その時点で自分のキューブがどこまで進んでいるかに応じて、勝利点が即座に入ります。
(この州タイルを置いたとき、白い建物の改良は1つも進んでおらず、僕の緑キューブは2の所にある為、2勝利点を獲得します。)

こんな風に道が繋がるように置けました。

また、個人ボードの周りには勝利点やらお金やらが書いてあって…

こう繋げると3金貰えます。臨時収入ですね。

さて、さっきの石切場の下に市場があったと思います。

州タイルには市場が書かれています。
左から香辛料、絹、茶ですね。

これらは即座に得点などにはなりませんが、沢山配置した後にさっきの石切場の下にある市場マスにワーカーを置くことによって、多くのお金が手に入ります。


あと川。
最初は無料でワーカーを置けます。
出目が1〜3のサイコロを支払えば、その分だけ川を船が進みます。
止まった場所にあるものを貰えます。
勝利点だったりお金だったり。様々です。


そしてこのゲーム最大の特徴の1つ。カルマ。

このゲームにおいてプレイヤーは、カルマを1消費することによってサイコロを1つ裏返し、反対側の目にすることができます。

サイコロを支払う際に、1の目を6の目にしたりできるということです。
これはワーカー関係なくいつでもカルマを使うことができます。
(カルマは川で貰えたり、宮殿で貰えたりします。)



さて、このゲームもう1つの特徴があります。
それは終了条件です。

誰かがお金のトラックと勝利点のトラックを交差させたタイミングで最期の一周が始まります

トラックがそれぞれ反対向きに走っていく仕組みはこの終了条件があるからなんですね〜

交差させたプレイヤーが1人ならそのプレイヤーが勝ちますし、2人以上いたならば差分を比較してより多い方が勝利します。


カルマシステム、得点トラックの交差システムが唯一無二の面白さを生み出す。個人的ベストボードゲームランキング上位に入る名作

いかがでしたか?
綴っていないことはわんさかありますので、ゲームの雰囲気が僅かでも伝わればいいのですが…

サイコロを沢山振るゲームなので、ダイスゲームが好きな人にもお勧めできますし、何よりカルマを駆使することによってその時々に欲しい目を生み出すシステムが非常に面白いです。

この出目じゃなければ…といった状況をカルマで打開できる可能性がある為、ストレスにならないのです。

インドフレーバーを感じるゲームはそれなりにあるわけですが、その中でも特にお気に入りの作品です。
機会があれば是非プレイしていただきたいです。




またまた余談ですが、つくづく大箱のレビューをいくつもされている他のブロガーさんは凄いなと痛感しています…
何を書けば好きなゲームの良さが伝わるのか?これからボードゲームを始めようと思っている人に見てもらえるのか?
悩みは尽きない所です。


僕も手探りではありますが、魅力がきちんと伝わり、初心者の方にも「やってみたい!」と思ってもらえるような記事を作成できるよう努めていこう…と思ったのでした。